痛み
傷や火傷の処置も行います。
傷の種類は次の通り。
・切創(切り傷)
・擦過傷(擦り傷)
・裂挫創(皮膚が裂けた傷)
・刺創(刺し傷)
・咬傷(咬み傷)
また、傷の処置だけでなく、以前についた傷跡の再生も行います。
傷跡の種類は次の通り。
・成熟瘢痕(白い傷跡)
・肥厚性瘢痕(盛り上がった傷跡)
・ケロイド(赤く盛り上がり痛みやかゆみを伴う傷跡)
・瘢痕拘縮(傷のひきつれ)
手術をしない方法
軽度な場合は、手術を行わずに傷・火傷の処置や傷跡の再生を行います。
・飲み薬
傷跡にはトラニラストが有効的と言われています。
抗アレルギー剤であり、傷跡の細胞が出す化学物質の伝達を抑制してかゆみや痛みを抑制します。
・塗り薬
ステロイド剤を患部に塗ります。
皮膚の炎症を抑えて症状を緩和してくれます。
ステロイドは作用の強さによって段階づけがされています。医師の判断に従って自分にあったレベルのステロイドを使用しましょう。
・圧迫固定具
患部は動かすことで傷口が開き再度処置が必要となります。また、傷口の開閉を繰り返したり、動かして刺激が加わったりすると傷跡が残ってしまう原因となります。
閉じた傷口の固定が傷跡を残さないため、固定器具を使い傷口を刺激しないようにします。
・注射
患部にステロイドを注射します。
すぐに赤みや腫れ、かゆみといった症状が改善しますが、効果が強いため場合によってはくぼんでしまうこともあります。
女性がステロイドを注射すると生理不順が生じてしまう危険性があるため注意が必要です。
・レーザー
赤みが目立つ傷跡にはレーザーが有効的です。
皮膚の色素沈着が目立つ場合はメラニンに作用するレーザーを使用し、赤みが目立つ場合は毛細血管に作用するレーザーを使用します。
手術をする方法
傷が重度な場合や、内服薬・外用薬などで傷跡に変化がない場合は縫合や手術を行うことがあります。
・縫合
傷が深く圧迫や時間の経過によって塞がらない場合は、医療用の糸で縫合していきます。
場合によっては圧迫止血よりも縫合によって止血する方が傷跡が残りにくい場合があります。
縫合後1~2週間ほどで外側の糸を抜糸します。
・摘出手術
傷跡が盛り上がっている場合は、切除して縫い合わせることで傷跡を細くし、目立たなくできます。
Zのように縫合するZ形成術やWのように縫うW形成術などがあります。